5日に予算委員会2回目の質問をおこないました。
20分間の質問時間でしたが、テーマを一つに絞りました。
それは、「おいしい給食」について。
昨年9月の本会議質問で取り上げ、その後は何人もの議員が質問することになりましたが、納得のいく答弁は無く、やはりおかしな政策だという思いが拭えないのです。
今年度、足立区は「超人シェフのスーパー給食」という事業を3回おこないました。
有名なシェフが一学校だけで給食を作るという企画。
それだけを聞けば、「いいんじゃない?」と思われるかもしれませんが、なんと1日で100万円。
計3校でおこない、315万円を支出しています。
問題であるという理由はいくつもあるのですが、僕の本会議質問に対する教育委員会の答弁をいくつか。
Q.一学校だけに100万円で有名シェフを呼ぶのは、公平性や機会均等が求められる学校教育にそぐわないのでは?
A.他校へはレシピを配布。
Q.1日で100万円は費用対効果の点からも、問題ではないか?
A.シェフと子供たちとの交流会・通常の給食と同じ価格であり、足立区オリジナルのレシピも作成・事前の20回に及ぶ打ち合わせ、これらの理由からも費用対効果は確保できている。
今回の予算委員会がひらかれる前に、小学校の先生・栄養士の方々・足立区から学校給食を委託されている業者の方々にお会いし、現場の話を伺ったのですが「おいしい給食」によって現場の混乱が多く見えました。
今回の予算委員会での質問は、現場の方々に伺った話を基に「おいしい給食」について質問。
Q.「超人シェフのスーパー給食」で費用対効果が確保されているという4つの理由について。
・シェフと子供たちとの交流会⇒有名シェフが来た1校でしかおこなっておらず費用対効果が確保できている理由にはならない。
・通常の給食と同じ価格⇒栄養士によれば、「いつもは大根を1kg160円で買っているのに、有名シェフの指定した大根は1㎏1600円もする。その分、他の日にしわ寄せがくる」
・足立区オリジナルのレシピを作成⇒有名シェフが足立区で作った給食のレシピと同じものが、他区でおこなわれた「スーパー給食」にも出ている。その他にも少し味付けを変えただけのレシピもあり、到底足立区オリジナルのレシピとは言えない。
・事前の20回に及ぶ打ち合わせ⇒それだけ打ち合わせをしていれば学校給食の現場がわかっているはずだが、有名シェフの指定した調理法では現場が一苦労。給食を教室に運ぶ方法などもあまり考慮されていない。
これでも、費用対効果が確保されているのか問うたのですが、答えは予想通り「費用対効果は確保されている」そうです・・・。
もっとも僕が主張したかったことは、「おいしい給食」よりも「安全で安心できる給食を!」ということです。
今年度、足立区の小学校で集団食中毒が発生し、予定されていた「おいしい給食まつり」は中止になりました。
(ちなみに、中止になった「おいしい給食まつり」ですが、中止になっても多額の費用を支払っています。そして、それでも来年度は「おいしい給食まつり」を570万円でおこなうことが予定されています・・・。)
他区では当たり前である調理室のトイレが足立区にはなく、来年度の予算編成案を見ても集団食中毒を発生させてしまった反省が見えないのですが、来年度も「おいしい給食」に1300万円の予算をつぎ込んでいます。
これで、「おいしい給食」には3年間で4300万円もの税金が使われることになります。
子供たちが二度と食中毒で苦しむことがないようにするべきであり、施設整備にこそ予算を付けるべきではないでしょうか。
